名神高速道路(栗東～尼崎間)開通50周年にあたって

摘要

日本で最初の高速道路，名神高速道路(栗東～尼崎間)が昭和38年(1963年)7月16日に開通し，今年で50周年お迎えました。当時，我が国の道路事情は，ワトキンス調查団の調查報告書冒頭にある言葉「日本の道路は信じがたいほど悪い。工業国にして，これほど完全にその道路網を無視してきた国は，日本の他にない。」に象徴されるほど劣悪な状況でした。そのような中，名神高速道路は正に『夢の道路」として日本中から期待され整備されました。名神高速道路(栗東～尼崎間)の開通以来，我が国の高速道路は顺次整備され，昭和40年には名神高速道路が全線開通，昭和44年には東名高速道路が全線開通し，本格的なモータリゼーションの時代に突入していきました。そして现在では，我が国の高速道路の開通延長は8700kmを突破し，1日に約500万台ものご利用をいただいています。高速道路は文字通り「日本経済の牽引役」としての役割を担ってきました。