既設シールド上越しにおける函体推進計画: フロンテジャッキング工法•都営新宿線

摘要

東京外かく環状道路(以下，「外環道」)は都心から約15kmの圏域を環状に連絡する延長約85kmの道路であり，首都圏の渋滞緩和や環境改善，円滑な交通ネットワークを実現するうえで重要な道路である。これまでに大泉JCTから三郷南ICまでの約34kmが供用されており，千葉県区間において東日本高速道路(株)(以下，「NEXCO東日本」)を事業者として工事施工中である。このうち巿川巿の大和田地区では，都営地下鉄新宿線(「以下，「都営新宿線」)の篠崎駅～本八幡駅間のトンネル上を交差する形で，掘割構造物(函体)が掘割スリット構造として建設される。本工事は，新宿線の列車走行の安全確保や鉄道構造物への影響を考慮し，NEXCO東日本から東京都交通局が都営新宿線交差部区間の外環道建設工事を受託して施工するものである。