東通原子力発電所専用港湾における放水口ケーソン施工への情報化技術の適用

摘要

東京電力東通原子力発電所建設工事では，平成20年1月から3月の冬季期間中に放水口護岸のケーソ ン仝7函を据付する工事を実施した。本工事は，温排水用の通水路を有する特殊ケーソンを，36km離れた仮置場 所から約10時間をかけて曳航し，据付るものであり，曳航中の浸水リスクや据付時の品質・安全管理面で課題の 多い施工となることが想定された。そこで，ケーソン内への浸水の有無やケーソンの傾斜量をモニタリングし， 遠隔操作で注排水制御できる情報化施工技術を，ケーソン曳航・据付作業等の全工程に適用した。その結果，本 工法がケーソン曳航・据付・中詰材投入時の排水管理等において，品質ならびに安全性向上に有効であることを 確認した。