川原樋川発電所大股えん堤改修工事におけるハイブリッド起伏堰（SR堰）の設計·施工

摘要

川原樋川発電所は，新宮川水系川原樋川中流部に位置する最大出力11，400kWの流れ込み式発電所である0本発電所は大股取水堰をゴム引布製起伏堰（以下，ゴム堰）とし，昭和61年8月に運用を開始したが，ゴム堰は洪水時に流下する岩石などでゴム袋体が損傷する場合があり，たび重なる修復で老朽化が進行していた0近年，鋼製起伏ゲートとゴム堰の中間的な機能とそれぞれの特長をあわせ持ち，経済性にも優れた新しいゲート形式であるSR堰が米国で開発され国内にもその技術が導入され大股取水堰の改修工事では，国土交 通省などでも採用されている国産製品のハイブリッド起伏堰（SR堰）を採用した。平成22年3月に工事が完了したのでここに報告する。