高性能計算を利用した建屋-地盤連成FEM モデルによる非線形地震応答解析その１：解析コードの概要

摘要

本論文では、150 万自由度の原子炉建屋-地盤連成モデルによる非線形地震応答解析を行い、提案した解析手法のスケーラビリティを確認した。非線形問題の信頼性の高い評価を実施するためには、空間的分解能の高い詳細モデルを用いることが一案である。従前の実務では対応不可能な規模の解析モデルを用いて、高性能計算を利用することにより、わずか半日足らずで地盤非線形を考慮した地震応答解析を終えた事実は、信頼性の高い大規模3次元モデルを用いた非線形地震応答解析の実務への適用を現実的なものにしたと考える。今後は地盤と原子炉建屋両方の非線形特性を考慮した地震応答解析を行っていく予定である。