建築写真における公立文化施設のホヮイエ空間の室内意匠に関する研究

摘要

一般に音楽ホールや劇場のホヮイエ空間は、入口力、ら ホールや客席といった主室に至るまでの前室的な広い空間として作られる。特にヨーロッパでは（図1)日常から 非日常に心を切り替える空間であるとともに、その幕間に も多くの来場者と特別な雰囲気を共有し団欒する重要な スペースとしてつくられている。これに対し、わが国の戦後の多くの公共の音楽ホールや劇場は多様化した活動 に対応して建設され、そのホヮイエ空間のイメージはョー 口ツバのホヮイエ空間とは異なったィメージを持ってい ると言える。そこで本研究では、戦後の建築誌に掲載され た公立文化施設のホヮイエ空間の写真を分析し、わが 国におけるホヮイエ空間の内部での公共イメージの一端 を明らかにする。