家庭における詳細計測に基づく電力・給湯需要実態調査 その1 電力使用状況分析

摘要

近年、家庭用燃料電池（以下、FCCGS）をはじめとした創エネルギー機器（以下、創エネ機器）の普及が進hでいる。機器の導入効果の検討は住宅の負荷データを用いて行われるが、住宅の電力・給湯需要を詳細に計測した事例は少なく、電力・給湯の詳細な使用実態は十分に把握されていない。シミュレーションによる検討の際は、5～15 分程度の間一定とする負荷データを用いて機器の導入効果の検討がなされる場合が多く、実態と乖離がある。また、世帯属性や生活スタイルが固体高分子形燃料電池（以下、PEFC）などFCCGS の発電量、効率に及ぼす影響の検討は不十分である。そこで本調査では、実住宅において電力・給湯需要の詳細計測を行い、電力・給湯需要の変動の実態を明らかにすることに加え、世帯属性、電力需要時間間隔の長短、電力・給湯需要の細かな変動が、PEFC などの創エネ機器の発電状況に与える影響と消費電力量の削減を検討することを目的としている。本報では、電力・給湯需要詳細計測で得られた実測値および計測対象世帯に対する電力・給湯使用方法アンケート調査をもとに、家電機器の使用状況について報告する。