中山道大湫宿における景観アンケート調査の実施による住民意識の把握:中山道大湫宿の景観とまちづくりに関する研究 その３

摘要

景観とまちづくりの意識を図5 に示す。大湫町の景観を維持保全していく意識が高く、まちづくりへの意欲も高い。景観重点地区の指定は約6 割が賛成しているが、具体的な景観規制では年代や居住する地域によって意識に差がある。景観保全の取組みを進めるためにはより多くの住民から賛同が得られる景観形成基準や規制方法を検討する必要がある。観光客などの外部との交流を増やすことが望まれており、住民によるまちづくりに加えて、町や街道の整備を行うのが良いと考える。景観重点地区の指定により、大湫町の住民だけでなく、大湫の景観を保全することを多くの人々に認識してもらうことによって、自然や歴史的な街並みなどの大湫の魅力を継承することができ、このことが、現在の人々の生活と生活環境が維持され、まちの継続に寄与していくと考えられる。