日本・韓国・台湾の都市計画マスタープラン制度: 市街地における土地利用コントロールと歴史的環境保全の関係に関する比較研究 その3

摘要

わが国の都市マス制度に対して大きな違いがみられた。両国に共通するのは、制度上あるいは運用上わが国より詳細なプランが存在しており、実際の都市計画との連動が強いことである。また全体プランが近年戦略性を高める動きがあることも共通している。また生活圏計画により地区別プランの詳細性を高め、全体プランと地区の都市計画運用をつなげている韓国（ソウル）、計画と個別都市計画の適用が密接に関係している台湾、といったそれぞれの特徴は、わが国の都市マス制度改善の方向に一定の示唆を得られるものである。