New Manufacturing Method of Wind Pressure Model for Complicated-Shape Architectural Heritage Applying 3D Scanning Data and 3D Printer

摘要

歴史的建造物の中には，強風災害によってその価値を 損なうことが危惧される建造物がある。カンボジアのア ンコール遺跡バイヨン寺院もその 1 つであり，現在も強 風被害による塔の石積みの局所的な崩落が危惧されてい る。カンボジア?アンコール遺跡バイヨン寺院は12 世紀 に建立され，東西に約 160m，南北に約 140m の方形の平 面形状を有し，本稿で対象とした中央塔は，砂岩の空積 みによる地上から約 40m の高さを有する遺跡建造物であ る。これまでの度重なる石材の崩落から非対称で複雑な 形状となっており， 更なる石材の崩落が危惧されている。 その石材崩落の原因として今後最も危惧されるのが，強 風の影響である 1,2)。