㈱神戸製鋼所本社ビル

摘要

㈱神戸製鋼所本社ビルは，グループ企業各社が入所する神戸製鋼グループの中枢である。計画地は，阪神•淡路大震災で甚大な被害を受けた地区に位置し，折しも計画期間中に東口本大震災が発生したことから，災害に強い建物とすることは必然であった。耐震性や事業継続性はもちろん，合理的で機能性に優れた建築•設備計画を目指した。エコヴォイドによる自然換気システムや，日射負荷を低減する傾斜窓は，省エネルギーの実現を目指す当建物のアイデンティティーとなっている。また，太陽光発電の採用，エネルギーの見える化など，環境配慮型オフィスとしての要素技術を可能な限り採用している。本報では，当建物の建築•設備計画概要と，運用開始後の実績について紹介する。