インバータ電源のみで構成する自立系統の運転限界に関する検討

摘要

本報告ではインバータ電源からなる自立系統に安定運転領域があることを示した.また，この自立運転システムでは電力貯蔵装置の内部インダクタンス値を大きくした場合，安定な運転ができなくなる可能性があることをシミュレーションにより示した.なお，ここでは，負荷なしの極端な条件を想定したが，一般的にはここで想定したような条件の運転には至らないであろうと考える.不安定運転の要因として，FC発電装置の制御特性に依存することを示した.ただし，ここで用いた制御は一般的な特性のものを仮定しており，不安定になる条件に対して最適化した制御ではない.もし短絡容量がさらに小さい系統にFCを接続する場合には，それ専用の制御を組む必要があると考える.%Islanded power system consisting of fuel cell power generation and battery energy storage system as power supply will be one of power supply system in case of disaster. There is a possibility that such isolated power system operates unstably under the condition of large power absorption into battery energy storage system. In this paper, we report stable operational limit of this isolated power system.