ひび割れ自己治癒コンクリート

摘要

近年，傷やひび割れなどの損傷を材料自らが修復する自己治癒技術が注目されており，樹脂／高分子材料，コーティング，タイヤ，セラミックス，金属，コンクリート，アスファルトなどの素材・製品で更なる技術開発が進められている。これらの動きは，1990年代後半に盛んであったインテリジェントマテリアル1）や，それに続くSmart System／Materialの流れに沿ったものである。自己治癒に関する研究は年々盛んになっており，2007年4月にオラ ンダにおいて第1回自己治癒材料に関する国際会議が開催されたのを皮切りに，2009年5月には米国シカゴ，本年6月には英国バースにおいて，2年に1回の頻度で開催され，次回は2013年にべルギーで開催される予定である。