中華民國空軍軍官學校「空軍軍史館」と「軍機展示場」の現在

摘要

台湾の中華民国空軍軍官学校については本誌でも何度かり上げており、筆者も2009年10月号で空軍軍史館、同11月号で軍機展示場の展示機を紹介した。しかしすでに7年が経ち、展示機にも変化が生じているので、ここで現在の概況をお伝えしたい。そしてこれに深く関わってくるのが「空軍小巨蛋」こと航空教育展示館。長年にわたり直射日光と風雨にさらされ続けた軍機場の歴史的航空機を収容するため、2010年に建設が決まったドーム式の展示施設で、当初は13年中の公開が計画されていた。そのため筆者も過去にそのように紹介したのだが、例によって(？)完成は遅れ、ようやく発表されたのが15年8月8日の岡山公開と併せてのオープン。基地外からの取り付け道路が未完成なままでの見切り発進だったが、折悪しく来襲した台風13号によって基地公開そのものが流れてしまった。のみならずこの台風は各地に大被害をもたらして国軍を忙殺、9月19日に馬英九総統臨席で開幕典礼だけは挙行されたものの一般公開は伸び伸びになり、そのまま年を越してしまった。