本格化する海外再処理に伴う廃棄物の返還: 低レベル放射性廃棄物の返還受入れに向けて

摘要

電力業界は、日本原燃（株）六ヶ所再処理工場（青森県六ヶ所村）の運転開始までの対応策として、これまでフランスのAREVA NC社（旧COGEMA社）とイギリスのBNGS社（旧BNFL社）に原子力発電所で発生する使用済燃料の再処理を委託してきた。これに伴って発生した放射性廃棄物のうち、高レベル放射性廃棄物については、1995年からわが国への返還が順次進められてきている。一方、低レベル放射性廃棄物について、フランスからは低レベル放射性廃棄物の一部をビチューメン（アスファルト）固化からガラス固化に固化方法を変えることが提案されている。また、イギリスからは低レベル放射性廃棄物すべてを放射線影響が等しい高レベル放射性廃棄物ガラス固化体に交換して返還することが提案されている。