エコロジカル•プランニングと1970年代の列島改造

摘要

1970年代は戦後の復興が一段落し、田中角栄の「日本列島改造論」に代表されるような巨大インフラの構築や開発があり、列島の空間的•社会的構造の変化が決定的になりました。原子力発電への移行も含め、70年代は現代日本のさまざまな基盤や課題が準備された時代かと思います。いわば現代への岐路となるその時代に、「エコロジカル·プランニング」という地域計画•環境計画の考え方が、「列島改造」陣営によってアメリカから導入されました。しかし、エコロジカル•プランニングの思想と、70年代の開発や政策との間にはすいぶん開きがあるように感じます。それはなぜなのか。導入者のおひとりである磯辺さんに、当時のお話を伺いたいと思います。