テレワークによる地方での実証実験

摘要

2014年に、私は富士通総研の実践知研究センタ一の 研究生として、「好きな場所で仕事をする」という研究テーマ で地方でのテレワークの実現性について研究を開始した。 このテーマを研究するに至った背景として、地方では、家族 の介護や子育て、または新しい夢の実現に向けて移住した ものの、家族で暮らすだけの収入が得られず困っているとい う事実があることが、自治体へのヒアリングからわかったから である。その後、総務省のテレワーク支援事業などが開始さ れたが、サテライトオフィスとネットヮ一ク環境（いわゆる箱物） の整備が中心で、移住者の収入が増加する抜本的な対策 にはならなかった。このため、移住者の仕事を都市から供 給する仕組みをつくりたいと考えたのである。