工務店·設計事務所とともに快適·省エネ住宅の開発·普及に取り組んできた30年間の新住協の経緯と 今後の課題

摘要

新住協は、現在、工務店•設計事務所などの正会員720社、メーカー、建材販売店などの推進会員70社、合計790社の会員で構成される一般社団法人である。その発足は、1980年代の室蘭工業火学における私の研究室での通気層工法や、在来木造改良工法の研究開発の成果を受けて、その普及と開発を促進することを目的として1989年に設立された「新在来木造構法普及研究協議会(新在協)」からである。当初、北海道•東北•長野•新潟の主として工務店など約150社でスタートした。その後、1996年に現在の名称に変更、2005年にNPO法人化、2014年に一般社団法人化し、現在に至っている。当初、寒冷地域の会員が多かったが、現在では全国に広がつている。会員数は現在でも毎年少しずつ増えており、内訳は、北海道東北と関東以西とで半々ぐらいである。近年は、名古屋以西だけで約200社を越え、温暖·猛暑地域で会員が急速に増えてきている。冬だけではなく、夏も快適で且つ省エネ性の高さが実証されてきている証であろう。