建築と都市空間—物質性からのアプローチ（モノ理論からバイオマスへ）

摘要

1.唯物史観からモノ理論まで：20世紀後半の研究動向 2.1990年代以降：環境危機と環境史への転換3.新•モノ理論の潮流3.1ラトウールのアクター•ネットワーク理論3.2オブジェクト指向存在論とMortonの「超オブジェクト」3.3環境の影響を再び：エピジエネテイクスと人間を作るモノ4. 都市環境史の潮流4.1インフラ•「環境サービス」、環境汚染の都市史4.2バイオマス：都市を生態系のエンジンとして捉える（Cronaon, Nature's Metropolisの影響）4.3都巿シナントロープ（人間と共生する生物）の研究4.4メガシティとインフォーマル居住の物的環境：ユートピア論とディストピア論 4.5災害史、レジリエンス（回復力）の研究5. 都市の物質性を総体として考える新しい可能性5.1火災から都市の物質性を考える5.2文化としての建築材料、マスとしての建築材料5.3バイオマスから「テクノマス」へ？