高速片脚もも上げ動作課題時における所要時間と体幹運動量の関係について（腰椎部ジャイロセンサによる体幹角速度データを用いて）

摘要

近年，スポーツパフォーマンスの向上のために，体幹筋機能が着目されている．その理由は，運動連鎖の視点から，体幹筋機能の向上によって得られる身体の中枢部である体幹の安定性が，末梢である四肢への効率的な力の伝達を可能にし，スポーツパフォーマンスが向上すると考えられているからである(McGill S, 2016金岡，2016 Kibler B et al., 2006)．先行研究における体幹筋機能と各種パフォーマンスとの関連性は，スプリントタイム(Nesser TW et al., 2008)，垂直飛びの高さ(Nesser TW et al., 2008)，T-testの時間(Okada T et al., 2011)，Drop jumpの高さ(Prieske O et al., 2015)などと示されており，体幹筋機能が高い程パフォーマンスも高くなるとされている．