車椅子マラソンにおける熱流体解析

摘要

近年，障害者スポーツは障碍者の社会復帰という観点において確かな地位を確立している．しかし，障害者は健常者と異なり競技中における身体へのリスクも非常に大きい事が問題とされている．その中でも車椅子マラソンにおいては競技中の心拍数が上昇し，これに伴って競技者の体温も上昇する．特に脊髄損傷を患っている競技者の多くは自律神経機能障害によって，発汗障害・体温調節障害などの様々な障害が引き起こされ競技中の体調管理は難しくなると推測される．