ダイヤモンドナノスレッドを素線とする組紐カーボンファイバーの分子動力学解析

摘要

カーボンナノチューブやフラーレン等は，非常に軽量で弾性率が高いなどの性質から，航空機やゴルフのシャフト等に応用可能な材料として研究されている.そのようなナノ炭素材料の分野で，ダイヤモンドナノスレツド（Diamond Nanothreads: DNT)は，2014年，ペンシルベニア州立大学のTomas C. Fitzgibbons氏らにより発見された新しい材料である. DNTは，ダイヤモンドの構造でかつ，カーボンナノチューブの様な1次元的な材料であるため，その強 度の高さや新な機能について大変注目されている.また,DNTのねじれ特性がカーボンナノチューブと比較し優れ ているということが2017年3月に報告されている.その中，ナノカーボン材料を応用したナノファイバーの研 究が現在,盛んに行われている.ナノファイバ一は，比表面積効果やナノサイズ効果等の特徴から実用化が進んでいる材料である .