繰返し荷重下での弾塑性破壊靭性(S45C鋼に対する疲労亀裂進展と破壊靭性の関係)

摘要

繰返し荷重下での弹塑性破壊靭性曲線）は，単調荷重下で得られるそれよりも低いことが知られている.したがって，地震荷重などの繰返し荷重が亀裂構造物に負荷されるき，単調荷重の試験により得られた破 壊靭性を用いた破壊荷重予測は非安全側となる可能性がある.本報では，繰返し荷重による破壊靭性の低下の影響を考慮する前段として，J-R曲線に及ぼす疲労亀裂進展の影響を定量化することを試みた.具体的には，S45C 炭素鋼を用いて破壊靭性と疲労亀裂進展試験を行い延性亀裂進展量△a《が疲労亀裂進展と見なせることを示した.