静電サイクロン方式集塵による舶用ディーゼル機関のPM，BCの低減第2報ESP内の捕集壁表面コンディションが放電に及ぼす影響

摘要

試験用集塵電極を作成し，表面抵抗の計測と，定容圧力容器内による集塵壁表面コンディションが放電電流に与える影響を実験によって調べた.実験の結果から，同一の素材でも表面の酸化状況等によって，表面抵抗値は約1000倍の差が生じることがわかった.放電雰囲気圧力が低い（気体密度が小さい）と同じ印加電圧でも高い放電電流となる.また，放電雰囲気圧力が低いほど，低い印加電圧で火花放電(Spark-over)が発生しゃすくなる.集塵壁表面の抵抗値が異なると放電電流にも変化が生じることが分かった.静電集塵部は，集塵壁面コンディション（素材の表面状況，想定するPMの堆積状態·温度）等の要因を考慮し，設計•計画をする必要があると考える.