「ひさき」衛星による木星オーロラ観測： ハッブル宇宙望遠鏡，X線望遠鏡，将来木星探査計画との協調

摘要

オーロラ発光は磁気圏中の電磁的エネルギーの解放過程を可視化できる重要な現象である.地球は太陽起源のプラズマや電磁的エネルギーが磁気圏内に蓄積•解放されて駆動される外部駆動型のオーロラをもつ.対して木星は，衛星イオのプラズマと，木星の強力な固有磁場と高速自転によりエネルギーを自身で供給できる内部駆動型のオーロラを持つはずである.しかし，木星のオーロラ変動成分に閨して，内部駆動型の変動は今まで発見すらされていなかった.これは，現在までに行われてきたオーロラ锡測が断続的であり，2-3日の時間スケールを持つ太陽風閨連の外部駆動型変動を分離しつつ，内部駆動型変動を検出できなかった事が原因と考えられる.