高層集合住宅ストックにおける雑排水立て管システムの改修に関する研究第3 報 様々なバリエーション配管における排水性能の把握

摘要

本研究は、主にUR(都市再生機構)が管轄する1960 年代に建設された高層集合住宅ストックにおける浴室・洗濯場系統の雑排水立て管システムを改修する有効な手法を提案するための調査研究の一環として実施したものである。第1 報では、雑排水系統に接続される最近の節水化された衛生器具の器具排水特性を把握し、第2 報でそれらが排水立て管に接続された際、表1 に示すように最もストック数の多い、排水立て管径75A の排水立て管システムにおいて、SHASE-S218に準拠し、定流量排水負荷による排水性能の把握を行った。その結果と第1 報で求めた衛生器具の器具排水特性を用い、SHASE-S206の定常流量法による排水負荷算定結果を照合し適用高さを把握した。さらに、実際の排水では洗濯洗剤による洗濯泡が雑排水立て管の排水性能に影響するため洗濯機排水実験を行い検証した。清水排水と洗剤排水の両者の排水性能試験の評価を照合した結果、当該排水立て管システムでの適応が可能であることを示した。