簡易放射線測定器を用いた空間線量率マッピングと高度及び地質の影響

摘要

2011年の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故により、放射線による風評被害が発生した。風評被害を防ぐためには一般市民が放射線にある程度理解を示す必要がある。放射線に関する基礎知識の一つとして、空間線量率に高度および地質が影響を及ぼすというものがあるが、これらのうちどちらの寄与が大きいか明確ではない。本研究では、放射線教育コンテンツへの適用を目的として、市街地の一例として福井県敦賀巿、山岳地の一例として富山県立山,岐阜県乗鞍岳で取得した空間線量率のデータについて主成分分析により解析し、空間線量率に及ぼす高度および地質の因子の寄与率を算出し評価した。