積極的疫学調査への利用を想定した講内での行動を監視・記録するシステムの一提案

摘要

感染症感染拡大防止策の一つとして,濃厚接触者と行動範囲の特定を行う事がある.本研究では,感染症罹患者に対する行動調査を正確・迅速に行うために,自動的に個人の行動範囲を記録するシステム構築を目的とする.陽性者が判明した際にはこの記録を参照することで濃厚接触者を特定する.構内での行動記録を取得するためには,個人を認識する必要がある.今回はカメラを用いるが,顔を用いて認識を行うと顔の部位が隠れる事によって正確な認識ができない可能性がある.そこで,着衣情報を用いて個人の認識を行う手法を提案する.また,固定の監視カメラのみを使用した場合,大量のカメラが必要となる.従って,移動するカメラを巡回させる方法を取る.これは,自動走行するロボットにカメラを搭載し,指定のポイントで撮影を行う.