ガスジェネレータサイクル?エアターボラムジェットエンジンの推進剤に関する化学的考察

摘要

室蘭工業大学航空宇宙機システム研究センター(APReC)では，大気中を高速度で飛行するための革新的基盤技術の確立を目指して，小型超音速無人実験機オオワシⅡの研究開発が進められている．同機の推進エンジンにはガスジェネレーターサイクル?エアターボラムジェットエンジン(GG-ATR エンジン)が想定されている．同エンジンは，ターボジェットエンジンとは異なり，ガスジェネレータ(GG)で発生させた，高温，高圧の燃焼ガスを用いてタービンを駆動し，圧縮機を作動させる．タービンを駆動した後のGG 燃焼ガスは，下流のラム燃焼器で，圧縮機で取り込まれた空気と混合?燃焼して，ノズルから噴射される．本研究では，GG-ATR エンジンの燃料にバイオエタノール，酸化剤には液体酸素（LOX）を用いることを想定している．現在では，ガスジェネレータの単体燃焼試験を進めているところである．