BTA深穴加工におけるライフリングマークの検出方法に関する研究

摘要

BTA（boring trepanning association）深穴加工とは，切れ刃と複数のガイドパッドを有する円筒状の専用工具を，ボーリングバーと呼ばれる細長い一様な中空棒の先端に取り付け，工具または被削材を回転させながら送ることにより穴あけを行う加工法である．図1 および図2 は，それぞれBTA 深穴加工機および深穴加工時の概略図を示す．本加工法では，被削材とボーリングバーの隙間に高圧の切削油を注入し，工具と被削材の潤滑?冷却および切りくずの排出を行うことにより加工表面がなめらかに仕上がることが特徴である．しかし，加工中に発生した自励振動により，加工穴にライフリングマークと呼ばれる多角形状の穴が発生し，品質上の問題となっている．図3は加工穴の断面形状を示しているが，穴が5 角形に変形していることがわかる．