角膜加振型眼圧計における加振方向に起因した角膜振動形態の変化

摘要

眼圧が恒常的に高い場合，視神経が圧迫され続ける．この結果，視神経の機能が損なわれ，視野が狭くなる緑内障が引き起こされる．緑内障は我が国における失明原因の上位を占める疾患で，40 歳以上の日本人の有病率は5%である．緑内障は症状の進行が遅いために自覚症状がほとhどない．また，一度障害を受けた視神経は回復しないため完治させることができない．そのため，定期的な眼圧測定により早期に眼圧異常を発見し，適切な治療を受けることが，高齢化社会におけるQOL（Quality Of Life）の向上にとって重要である．