実験モード解析による「太陽のタマゴ」の硬さ評価

摘要

2015年度におけるマンゴーの国内産の出荷量は約3591t，輸入量は約5841t となっている．国産マンゴーは，1981 年では1 t であったものが2015 年には3591 t までに増加している．日本における生産性および消費者の嗜好により，アーウィン種が広く栽培されている．国内のアーウィン種は自然落果後収穫されたものが一般的であるが，貯蔵性，流通性に問題があり，出荷後消費者にわたるまでの期間を考慮した食べごろと食味可能な期間を評価する必要がある．マンゴーは追熟性があり収穫後も熟していく性質を持つ．一般的にアーウィン種は，追熟が進むと表面の色が紅色になる．しかし，果物の品質は内部の果肉も影響するため，熟度の変化が必ずしも外見に比例するとは限らない．また，形状や大きさによる評価もできるかもしれない．これらの評価は，人間により実施されるため，選果精度を高めるためには評価者の訓練が必要となる．果物の成熟度をその硬さで評価する方法として，マグネステーラー硬度計があるが，これは破壊検査であるため，全ての果物に実施することはできない．