cBNセラミックスと超硬合金の拡散接合

摘要

cBN（cubic boron nitride）はダイヤモンドに次いで硬い物質で，多くの優れた物理軌化学的性質を有する．ダイヤモンドに比べて熱に強く，鉄との反応性も低いため，硬質材料の切削や鋼中鋳鉄の超高速切削分野での切削工具材料として用いられている．現私切削工具用のcBNと超硬合金の接合材料の製造には，CBN粉末とバインダ（セラミックスや金属）との混合粉末を前焼結した超硬合金と合わせ高軋高圧下で焼結し一体化する方法，もしくはcBN焼結体と超硬合金とをろう付する方法が用いられている?前者は焼結体形状に制限があり，経済性も悪いという欠点がある．後者のろう付による接合は，接合強度が低く，耐熱性にも劣るという欠点がある．そのため，ろう付に代わる新しい接合技術を開発し，生産能力を向上させることが望まれる，そこで，本研究では今まで試みたことのないcBNセラミックスと超硬合金との拡散接合を種々の条件において行い，直接接合の可能性について検討した．