電子ビーム溶融（EBM）積層造形されたCo-Cr基合金とNi基超合金ロッドの組織と機械的性質

摘要

近年、3Dプリンタ、積層造形、Additive Manufacturing（AM）等と呼ばれる、粉末やワイヤーを融着させて自由形状の立体構造物を造形する技術が発展し、金属材料でも完全に緻密な構造物が得られるようになった。しかしながら、その特性を決める材料組織の制御法については模索段階にあり、その指導原理の構築が切望されている。これまでに我々は、電子ビーム（EB）を熱源とする金属用3bプリンタ：電子ビーム溶融（EBM）積層造形法で製造したFCC基の合金において、積層方向とEB走査方向に＜100＞方位が強く配向した単結晶状バルク材が得られることを見出し1）L、Inconel718時効硬化型Ni基超合金では、EBの強度や走査条件により、結晶配向、粒径が変わることを見出した。このことは、金属3Dプリンタで形状だけでなく、結晶組織も制御できることを意味している。本講演では、金属積層造形における材料組織制御の研究動向について僻撤した上で、Inconel718合金での結果を中心に、EBM積層造形で得られる金属材料組織の特徴を紹介する．