正／負イオン比調節によるエアロゾル荷電効率と帯電量分布の最適化

摘要

近年、エアロゾル粒子のサイズや個数を正確に測定する手法の確立が求められている。粒子サイズを計測する手法のひとつとして電気移動度解析法がある。本測定法では荷電操作後に分級を行うが、荷電操作において、微小粒子に対しては荷電効率が低く、粗大粒子に対しては多価に帯電してしまうことが問題となっている。このことから、分級の際に目的粒子の損失と異径粒子の混入が発生し、測定精度の低下に繋がっている。このため、測定精度の向上には、荷電操作における粒子の帯電量分布の制御が必要となる。本研究では、粒子の帯電量分布を精密に制御できるエアロゾル荷電装置の設計のため、両極荷電操作における正イオンと負イオンの生成比を変化させ、帯電量分布を計算し、最適条件の検討を行った。