可変空力特性デバイスを用いた横風外乱応答低減手法

摘要

近年，自動車のエネルギー消費量低減が重要視されるようになり，それに伴って軽量化と低空気抵抗化が推進されている．しかしながら，低空気抵抗形状は定性的に風外乱の影響が大きくなることが過去の研究から明らかになっている．また，外力に対する応答は質量の低減に従って大きくなる．さらに，タイヤの転がり抵抗低減を追求すると相対的にタイヤによる制御力は低下する傾向がある．また，高規格道路の整備に伴って走行速度は上昇する事が予想され，風外乱環境下の走行安定性を確保する事は，車両の安全性にとって今後なお重要である．本研究は，軽量·低抵抗車両の横風下の安定性改善を目的とした．横風センサおよび可変空力特性デバイスを搭載した実験車両を製作し，風洞試験·横風走行試験により能動的な空力制御による横風外乱応答低減手法について検討した．