チェレンコフ検出器を用いた低エネルギー宇宙線ミュオン弁別手法

摘要

宇宙線ミュオンを用いて物体の内部構造をイメージングする技術をミュオグラフィという。本研究室では、この技術を中小規模インフラ設備探査へ応用するために、検出器開発及び解析手法の検討を行っている。中小規模のミュオグラフィの場合、従来法では非現実的な計測時間を要するが、先行研究において、ミュオグラフィに用いるミュオンのエネルギーを低エネルギー帯に絞ることで画像コントラストを向上させ、計測時間を短縮できることが示されている。しかしこれには、低エネルギーミュオンを識別する検出器が必要となる。また、本手法は低エネルギーミュオンを用いるため、ノイズ源となる宇宙線電子を従来技術のように遮蔽を用いて低減できず、新たな電子除去システムも必要となる。