ガラスへの選択的光吸収によって形成した高温領域の高速掃引によるレーザ溝加工

摘要

ガラス材料に微細溝加工や割断加工を高能率かつ精密に施す技術が，電子機器，バイオチップなど多岐に渡る製品において求められている．従来手法として，フェムト秒レーザ加工やCO_2レーザ加工が存在するが，微細性，精密性，加工能率を全て満たした加工が実現していない．近年我々は，フェムト秒レーザで励起した高電子密度領域に対して透過波長の長パルスレーザを選択的に吸収させる過渡選択的レーザ加工法によって高能率かつ精密な微細加工を実現した．本研究では過渡選択的レーザ加工法によって形成した加工領域を起点として連続波レーザを横方向に掃引し加工領域を進展させることで，高速微細精密溝加工及び切断加工の実現を目指した．