サービスアイデアをリフレーミングするための発想法：サーチライティング

摘要

サービスデザインの現場では，「厄介な問題（WickedProblem）」に直面することが多い．この「厄介な問題」に取り組むには，異なる立場からの視点や，複雑に相互作用する要因を考慮する必要があるため，立場や専門性の異なる人々が協力し，多視点から問題解決を図ることが求められる．その手段のひとつとして，近年，共創ワークショップ（以降，WS）を実施する機会が増えた．そこでは，現場や業界を知る技術者や営業担当者などが多様な知識や観点を持ち寄り，問題を解決できそうなサービスや製品のアイデア（以降，アイデア）を見出すことが期待される．しかし，現実にはWS参加者が時間をかけて多くのアイデアを発想したにもかかわらず，「ありきたり」なアイデアに終始してしまうことも多い．そのようなアイデアは多くの場合「厄介な問題」を解決することが困難であり，例え解決したとしても，競合他社との差異化ができずビジネスとして成立しにくい．