高性能回生車両に対応した架線電圧の最適化

摘要

直流電化区間においては、省エネルギーを目的に回生車両が導入され、当社においても新型313系回生車両が順次大量に投入されている。回生車両とは、制動時にモーターを発電機として作用させ、架線に電力エネルギーを戻すことの出来る省エネ車両である。しかし、架線電圧が高くなると回生電流を絞り込むため、回生エネルギーを架線に返せない(以下、回生失効と言う)状態となり、回生エネルギーが有効に使用できないのみならず、空気ブレーキの使用率が高くなり、車両のメンテナンス量が増加する。よって、架線電圧を回生失効する電圧以下に抑えることは、省エネ·省メンテという観点から重要である。