海洋エネルギー発電の沿岸展開に向けた海底ジオハザード・津波リスク評価への取り組み

摘要

近年，SDGs達成目標に掲げられるエネルギーミックスの政策提言1)を受けて，再生可能エネルギー分野では波浪や潮流，洋上風力等の海洋エネルギーについて国際競争が激化している．我が国でも，東日本大震災を契機に，本格的な海洋エネルギー導入に向けた技術開発が取り組まれており，その重要な柱が波力や洋上風力等の沿岸・海洋域への展開計画2,3)である．例えば既に欧米では，風力発電を中心に大規模洋上ファームの実用化が進められており4)，日本でも2018年11月に洋上風力開発を促進する「再エネ海域利用法」が閣議決定，2019年4月に施行され，計画・実証試験段階に入った5)．