廊下型の特別支援学校小学部での空間構成と学年ごとの児童の活動様態:特別支援学校小学部における空間構成と活動様態についての研究その２

摘要

本稿では，特別支援学校小学部への観察調査による空間構成と活動様態の関係について述べる。空間構成「廊下型」の知的障碍児特別支援学校小学部のうち，教室とプレイルームや外部空間との関係が異なる３校で観察調査を行った（表１）。低学年の児童の活動　　低学年の活動は主にクラス単位で行う。S学校では，ほとhどの活動が教室で完結しているが，教室と接する個別指導室を活用して相性の悪い児童を分けるなどの場の使い分けや，活動のめりはり付けをしている（①）。T学校でもクラス単位で活動することがほとhどだが，プレイルームや運動場の利用や設定された時間外での他活動場所の利用が見られた（②，③）。低学年の児童では空間構成の違いにより，落ち着きのある生活と活動的な生活という違いが顕著に表れた。