その2では実験結果として杭の水平抵抗性状と杭周地盤改良の効果について報告する。図1に変位振幅20mmと60mmにおける地表面位置での水平荷重－変位関係についてST-NとW-Nを比較して示す。いずれの変位振幅においても、ST-Nの水平荷重はWNよりも大きい。また、ST-N、W-Nともに原点付近がすぼむ履歴形状を示しているが、W-Nの方がST-Nよりもすぼみ具合の大きい履歴となっている。図2に各変位振幅最大変位時の水平荷重を抽出した水平荷重－変位振幅関係についてST-N、W-N及びW-C20を比較して示す。まず、地盤改良を施さないST-NとW-Nを比較すると、どの変位振幅においてもW-Nの水平荷重はST-Nよりも小さいことから、施工時の地盤の乱れが原因となって、羽根付き杭の水平抵抗力は羽根なし杭よりも小さくなると考えられる。一方、杭周囲に地盤改良を施したW-C20の水平荷重はS T - Nよりもはるかに大きいことから、羽根付き杭周囲を地盤改良することによって、羽根なし杭以上に杭の水平抵抗力が増大することが分かる。
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