太陽熱・ファン併用型シャフトを有するテナントオフィスビルの自然換気に関する研究(その 1) 自然換気システムの特徴と自然換気運用状況

摘要

オフィスビルにおける自然換気は、空調エネルギー消費の削減効果が期待できるとともに、自然風の導入により、空気質の向上やリフレッシュ効果による室内環境の快適性向上が考えられる。また昨今では、建物への電力供給が途絶された場合にも、窓を開けることで最低限の業務継続が確保できるという事業継続計画（ BCP1)）上のメリットもあり、益々注目されている。 Hビルは、環境配慮型の中規模テナントオフィスビルとして東京都心部に2012年9月に竣工した。省エネルギー手法の1つとして太陽熱・ファン併用型シャフトによる自然換気と空調のハイブリッド制御を採用している。本報では、テナントオフィスビルにおける自然換気システムの特徴と、2012年秋期実測について報告する。