都市住民による「まち普請」の効果と課題:首都圏における自治体の市民提案型ハード整備支援事業に着目してその２

摘要

現在も一部の農村地域でみられる普請行為は、都市部においては分業化等の社会背景によりほとhど見られなくなっている。しかし、インフラの限界や生活ニーズの多様化といった理由から、今後は都市部においても身近な生活環境の改善整備に地域住民が関わる必要があると考える。そこで本稿では、前稿で調査した5つの自治体による市民提案型ハード整備支援事業を活用した整備事例に注目し、都市住民によるまち普請の①企画・整備・維持管理の実態②整備の効果と課題を明らかにすることで、今後の都市部における地域住民のまち普請行為のあり方の示唆を得ることを目的とする。