動的リコンフィギャラブルプロセッサを用いた暗号化アルゴリズムの高速化の検討

摘要

近年，大きな計算量をもつ処理を高速に実行することが求められているが，汎用プロセッサでは逐次計算によるスループットの限界が生じてしまう。処理速度を向上させるために専用計算回路を用いる方法が挙げられるが，従来のリコンフィギャラブルシステムでは回路面積や実装回路規模が制限されてしまう。また，この際の回路構成変更には数msec要する。これに対して，動的に回路構成を変化させて処理を行うことが可能な動的リコンフィギヤラブルプロセッサは，処理をしながら最短1クロックで回路構成を変更することが可能で，高い処理速度や回路面積効率を得ることが可能である。一方，インターネットなどのネットワークを通じて文害や画像などのデジタルデータをやり取りする際に，様々な方式で暗号化を行い，情報セキユリティを確保することが重要となっている。本稿では，SHAアルゴリズムを動的リコンフィギャラブルプロセッサに実装することを考え，最適な設計方法の検討と動作の検討を行う。