オープンかつ高可用な光レイヤの実現と普及を目指すサイバーフォトニックプラットフォームコンソーシアム

摘要

5G，クラウドサービス，Society 5.0 の進展により，データセンタ内/間，キャンパスネットワークや専用線網等，これまで数百Gbps 程度までのポイントトゥポイント接続が主流であった領域に，多重化やクロスコネクトを含むハイエンドな光ネットワーク技術が必須となりつつある．加えて，通信量の増大とコスト削減の要請により，ネットワークのオープン化及びディスアグリゲーション化の議論，技術開発が進められている．このような新しい領域へ効率的に光ネットワークを適用するためには，多様な規模・要求条件に対し，ディスアグリゲートされた光ハードウェアを必要に応じて最適・柔軟・動的，かつ，簡便に導入可能にすることが求められる．我々はこれを実現する，即ち，ディスアグリゲートされた光レイヤの自動化を実現するプラットフォームを「サイバーフォトニックプラットフォーム（CPP）」と名付け，そのあり様について議論を行っている．本稿では，CPP のアーキテクチャ，および，キーとなる要素技術を紹介する．本プラットフォームが実現されれば，これまで以上に迅速なサービス展開やトラヒック増大への対応が可能となり，加えて大規模災害からのネットワークの迅速復旧や，ポストムーアコンピューティングを支える高速大容量光インターコネクトネットワークの実現など，様々なユースケースにおいて波及効果が期待できる．