実践者の目的の違いからみるセルフリノベーションの可能性: セルフリノベーションによる空間とつくられ方・使われ方の特性に関する研究　その3

摘要

SR の目的として前提型・対処型・偶発型の3 つがあり、必ずしも全実践者が当初からSR を行う事を目的としていたわけでなく、それぞれがSR を始めるきっかけは異なる。特に対処型・偶発型の後発的な目的の場合は選定理由・断念箇所について前提型と比較して減少傾向にあり、こだわりが少ない実践者が多い。　また、目的によってSR の目標設定が異なり、失敗や断念への捉え方に影響する。しかしながら最終的にはいずれの目的であっても失敗に対して最終的には許容している。このように実践者のSR 目的は物件選定や断念箇所などの過程や失敗に対する捉え方に影響を与える大きな要因となるが、最終的に実施者が失敗を許容しSR を終えているという点では一致する。