岩手県大槌町の東日本大震災アーカイブ災害証言集「生きた証」災害時のジェンダーによる差異についての研究

摘要

東日本大震災後、メインストリームのアーカイブやコミュニティ主体の記録が数多く作られた。東日本大震災は我々にとって未曾有の大災害であり、多くの人々の命が失われてしまった。私たちはこれらの災害の記録を真摯に研究することによって東日本大震災で起こったことから多くを学ばなければない。本研究では東日本大震災によって亡くなった、もしくは行方不明になった人々の生きた歴史を記録した貴重な証言集を男女の視点で分析することにより、岩手県大槌町の吉里吉里地区の男女の差異を明らかにした。また証言記録のより良い分析にはテキストマイニングだけではなく、一つひとつの記録を丹念によく理解することの必要性についても実感することができた。本研究をもとに誰も取り残さない持続可能なジェンダーの差異のない災害マネージメントを創造していくことが今後の課題である。