文化的アイデンティティの表出と空間改変の関係に見る在留外国人の地域社会への適応: 江戸川区西葛西インド人居住区を対象に

摘要

国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと　「エスニック集団」一つの大きな社会、国民社会の枠組みの中のより小さな集団、他と区別できる何らかの民族的な特色を持った住民集団　日本では2017 年現在、238 万人の在留外国人が生活しており、これは統計調査を初めてから最多人数を記録している。それに伴って、日本で多くの外国人居住区が形成されてきた。　既往研究において、外国人居住とその地域社会との関係について社会学や民族学、また観光など、様々な観点で研究がなされている。その中でも、比較的近年に形成され、既往研究においてその生活水準の高さや規範を守ることなどから地域社会と軋轢が少ないとされる西葛西の在留インド人街に関して、彼らの文化的な生活と地域社会の関係について空間的な観点から調査・研究を行う。